AVメーカーでは、AV女優さんが出演した作品を再利用して、総集編などを制作することが頻繁にあります。
そうした場合、作品の二次利用となり、出演しているAV女優さんに「二次利用報酬」が支払われる仕組みが、AV業界には用意されていることはご存じでしょうか。
実は、かつては出演したAVが総集編として再利用されても、出演したAV女優には出演料などは支払われませんでした。
しかしAV業界で出演強要などが大きな社会問題となったとき、「AV業界の適正化」を実現するための方法のひとつとして、この「二次利用報酬」が支払われるようになったのです。
具体的には、2018年1月以降に発売された総集編AVに作品が使われたAV女優に、二次利用報酬が支払われるようになりました。
そんな二次利用報酬、2025年1月から支払い方法が変更になります。
いざ二次利用報酬を受け取ったときに戸惑わないように、そして「そもそも二次利用報酬について、よく知らない」なんて女の子のために、二次利用報酬についてご紹介していきましょう。
AV女優への二次利用報酬の支払いが「所属プロダクションからの支払い」に変更になる
AV女優への二次利用報酬の支払いは、これまで「AVAN」という団体がおこなっていました。
この「AVAN」は、AV業界で働くAV女優の女の子たちが安心してお仕事ができるように、との目的で作られた組織であり、お仕事をするうえでトラブルが起こったときの相談の受付や、AV女優さんがサインした重要な書類や、各種データを保管する役割を担っています。
そしてこの「AVAN」が、各AVメーカーから発売される総集編のデータを集め、各出演女優へ支払われる出演料を集めて、各AV女優さんに分配する、という役割も務めていたわけです。
ちなみに二次利用報酬の支払いは毎年2回、各AV女優さんごとに計算されて振り込まれる、という形を取っています。
簡単に「二次利用報酬の支払い」と言っても、それを各AVメーカーがおこなうのは非常に大変ですし、AV女優のほうもさまざまなメーカーから二次利用報酬の支払いをされても、その管理ができなくなってしまう問題点が出てきてしまいます。
そういった問題が起こらないように、作業的に大変な部分を取りまとめて、AV女優にとってわかりやすい形で二次利用報酬の支払いをおこなっていたのが、AVANという組織だったわけですね。
AV女優への二次利用報酬の支払いは2025年1月に各プロダクションからに変更される
今回のもっとも大きな変更点が、AV女優さんへの二次利用報酬の支払いが、2025年1月からそのAV女優が所属する各プロダクションから、となる点です。
そのためそのことを知らないと、女の子によっては、「覚えがないお金がプロダクションから振り込まれているんだけれども、これって何？」「今までAVANから振り込まれていた二次利用報酬がないんだけど、もう支払われないの？」なんて疑問が出てきてしまう可能性があります。
AV業界でお仕事をしている以上、AVの総集編には二次利用報酬が発生する点、2025年1月から二次利用報酬が所属するプロダクションからの支払いになる点は、しっかり押さえておきたい点ですね。
「AVAN」の業務はこれまでと同じく継続される
二次利用報酬の支払いが各プロダクションからに変更される、と言っても、それはけっして「AVAN」がなくなってしまうから、なんてわけではありません。
「AVAN」自体はこれまでと同じく存在しており、AV女優さんたちが安心してお仕事ができるような環境を整える業務をおこなっています。
またAVの二次利用報酬に関しても、支払いがプロダクションからになるだけであり、総集編の情報をまとめたり、支払い金額を計算したり、といった業務は「AVAN」で継続しておこなわれる形となっています。
当然、お仕事で起こったトラブルの相談や、大切な書類やデータの管理などの業務も継続しておこなっているため、もし困ったことなどがあったら頼りにしてみるのもアリでしょう。
AVの二次利用報酬の支払いがプロダクションからになるとどのようなメリットがある？
実際にAVの二次利用報酬の支払いに関して、2025年1月からの変更点は「支払い元がAVANから各プロダクションに変更になる」点のみ、と言えます。
こう聞くと、大きな違いはないように思えますが、二次利用報酬の支払いがプロダクションからに変更されると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
考えられるメリットについて、ご紹介します。
現在プロダクションに所属しているAV女優さんへの支払い漏れが少なくなる
AVの二次利用報酬支払いの問題点として、支払いが開始した時点でAVを引退していたAV女優さんに対しては、連絡先や支払い先などがわからずに支払いができない、という点がありました。
実際、引退したAV女優さんに二次利用報酬の支払いをするためには、AV女優本人から「AVAN」に連絡し、振込先などの情報を伝えなければなりません。
しかし引退したAV女優さんにとっては、わざわざ連絡を取って、二次利用報酬を振り込んでもらうのは、躊躇してしまう部分もあります。
そこで振込元をAV女優が所属しているプロダクションに変更することで、女の子の情報が最初からしっかり管理されているため、たとえ女の子が引退してしまっても支払い漏れが発生する可能性を少なくすることができるわけですね。
AV女優にとってはお金の振り込み元が減るので管理がしやすくなる
お金の管理は、生活だけでなく税金の支払いなどにも大きく関係してくるものです。
当然、支払先や支払元は少ない方がお金の流れが管理しやすくなるため、収入・支出などの計算がしやすくなるわけですね。
お金に関するトラブルが起こるのは、ほとんどの場合「どこから、なんのお金が振り込まれたのかがわからない」「お金を何に使ったのか覚えてない」といった部分から始まります。
そういったお金の管理は、AV女優が個人事業主である以上、自分である程度はやらなければなりません。
少しでもお金の管理がしやすくなるのは、歓迎するべきポイントと言えるでしょう。
引退済みAV女優やフリーランスのAV女優への二次利用報酬の支払いは「AVAN」から継続しておこなわれる
プロダクションから二次利用報酬が支払われるAV女優は、あくまでも「プロダクションに所属しているAV女優」だけです。
もうすでに引退しているAV女優や、フリーランスとして活動しているAV女優は、そもそもプロダクションに所属していないことがほとんどでしょう。
そういった場合は、二次利用報酬が支払われないのか、と不安になるかもしれません。
しかしプロダクションに所属していないAV女優、元AV女優に関しては、二次利用報酬の支払いはこれまでと同様「AVAN」からおこなわれる、と明言されていますので、安心してください。
まとめ
正直に言ってしまえば、AVの二次利用報酬の金額は、それほど高くはありません。
そのため、女の子によってはたいした金額がもらえないため、二次利用報酬に関しての興味が薄れてしまう場合もあります。
しかしある程度以上、名前が知られたAV女優さんになれば、二次利用報酬だけで数万円から数十万円、なんて場合も。
まさに「チリも積もれば山となる」の典型、と言えるでしょう。
二次利用報酬の受け取りは、AV女優さんが自分の身体で頑張ってお金を稼いで生まれるものですので、正当な権利です。
受け取って問題があるものではありませんので、よくわからない部分がある場合はしっかりとプロダクションに確認するようにしましょう。
また、引退して今後の人生のために、AV業界との関わりは小さな部分でもなくしてしまいたい、なんて場合には、二次利用報酬の受け取り放棄も可能です。
この点も、プロダクションに確認を取ってみれば、手続きなどはしやすくなるでしょう。
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