AVの審査とはどんな内容でおこなわれている?適正AVとして販売するなら審査は必ず必要!

AVの審査とはどんな内容でおこなわれている?適正AVとして販売するなら審査は必ず必要!

AV女優やAV男優、そして監督をはじめとするスタッフが努力して、毎月数多くのAVが制作されています。

さらに撮影だけでなく、1本のAVとして映像編集をおこなったり、BGMの挿入や音量の調整などのMA作業があったり、隠さなければならない部分にモザイクを入れたり……と、さまざまな作業があって、AVは完成するのです。

しかしそれが終わっても、すぐにAVが発売できるわけではありません。

適正AVとして発売するためには、審査団体による審査を受けて、それに合格しなければならないのです。

AVに出演するAV女優であれば、どういった審査がおこなわれているのか、その内容や仕組みを知っておく必要があるでしょう。

AVを販売する際に内容を審査する「審査団体」とはどのような存在?

AVを販売する前に、審査をおこなうのはAVを作成しているメーカーではありません。

「審査団体」と呼ばれている、AVの審査を専門におこなう団体が存在しており、その団体の職員が自分の目と耳でAVの内容を確かめ、審査をおこなっています。

どういった人たちが審査団体の職員として働いているのかと言うと、実はAV業界とはまったく関係のない、審査団体によって直接雇用された人たちです。

インターネットの求人サイトなどを覗いてみると、ときどきこれらの審査団体の職員募集がされている場合もあります。

「ずっとAVを見ていられるお仕事なんて、楽しそう!」と考えるかもしれませんが、1日中AVを見ていなければならない、しかも自分の好みのジャンル以外のAVも見なければならないわけですから、実はなかなか大変なお仕事なのです。

AVの審査団体にはどのような団体がある?

AVの審査団体、と一口に言いますが、実は審査団体はひとつだけではありません。

複数の審査団体が存在し、各適正AVメーカーは自分たちの都合に合わせた審査団体と契約し、すべてのAVを審査してもらっているのです。

それでは審査団体にはどのような団体があるのかと言えば「日本コンテンツ審査センター」や「ビジュアルソフト・コンテンツ産業協同組合」、「配信映像審査ネットワーク」など。

これらの審査団体であれば、AVメーカーは自分たちでどの審査団体にAVを審査してもらうのかを決められます。

「どの審査団体でも同じじゃないの?」と考えるかもしれませんが、実は各審査団体で若干審査の基準が異なっている、という事実があります。

「こっちの審査団体だと不合格だけど、こっちの審査団体なら合格」なんてケースもあるため、AVメーカーによっては作品の内容で審査団体を使い分けている場合もあるようです。

「適正AV」として販売するためには審査団体の審査は必須

現在、日本の主流となっているのは「適正AV」です。

「適正AV」とは「女優の人権に配慮した家庭を経て制作され、正規の審査団体の審査を受けたAV作品」のことを指しています。

つまり「適正AV」としてAVを発売したいのであれば、審査団体による審査を受けるのは必須の作業となっているわけですね。

ちなみに「適正AV」とは、作品の内容ではなく「AVの制作過程で、AV女優の人権に配慮されて制作されているか」が重要となりますので、審査を通過すればどのような内容のAVであっても「適正AV」としての販売自体は可能です。

しかしAVの内容によっては審査に合格できないため、実質的に「適正AV」に関しては、その内容にまでチェックがおこなわれている、と考えて間違いないでしょう。

審査団体は「自主団体」であるため審査を受けなくても違法ではない

AVの審査団体は、国や警察などの組織が設立するものではありません。

あくまでもAV業界が、自分たちの業界をクリーンで問題ない場所であると証明するために設置した「自主団体」となっています。

そのため、審査団体による審査を受けなくても「違法」になるわけではなく、犯罪でもありません。

しかし審査を受けないと「適正AV」として販売できなくなってしまうため、AV人権倫理機構などの組織からAVメーカーが目をつけられ、AVの制作に支障が出る場合が考えられます。

結局のところ、現在のAV業界では「適正AV」でなければ制作の面でも販売の面でも大きなデメリットがあるため、審査団体での審査は必須のもの、と言えるわけですね。

AVの審査団体でおこなわれる審査の内容とは?

AVの審査団体では、連日数多くのAVが審査されているわけですが、実際のところAVのどのような部分を審査しているのでしょうか。

このあたりはAVメーカーが気にする部分ではありますが、AVに出演する側であるAV女優も、知っておけば役に立つときが訪れるかもしれません。

AVの審査団体がどのような点を見ているのか、ご紹介しましょう。

性器モザイクの濃さや範囲

まず性器モザイクの濃さや範囲が、審査団体によってチェックされます。

モザイクが薄かったり、範囲が狭すぎたりすると、それは「無修正に近い映像」と考えられてしまい、モザイクの修正をメーカーに指示するわけです。

また場合によってはモザイクがズレたり、外れたりして性器が丸見えになっているケースもあります。

そういった部分も審査団体ではチェックして、そういった部分があったらこちらもメーカーに修正を指示します。

モザイクがズレたり外れたりしていると、メーカーとしては販売したAVの回収などの作業をおこなわなければならなくなるため、そういったモザイクに関するチェックをしてもらえるのはAVメーカーにとって助かる部分でもありますね。

AVの内容が反社会的でないか

AVの内容が反社会的でないか、そういった面も審査団体によってチェックされます。

そう言ったら「痴漢やレイプなんか、全部ダメじゃない」と思われるかもしれませんが、これらはあくまでも「AVの演出」とのテロップを入れることでOKとされるケースが多いです。

NGな例としては、実在の人物を誹謗中傷するような内容であったり、実際の事件や犯罪をモチーフにしていたり、未成年者の性被害を想起させたり……といったケースが挙げられるでしょうか。

しかしこれらもはっきりとした基準が決められているわけではなく、AVメーカーによっては審査でNGが出そうな企画の場合は「とりあえず審査に出して、ダメだったらその部分を修正して合格するように調整していく」やり方もあるようです。

審査の基準は時代によって変わっていく

モザイクの濃さや範囲、さらにはAVの内容に関しては、審査団体ではっきりと「これならOK、これはNG」と決められているわけではありません。

結局は審査する審査員の感覚による部分が大きく、AVの審査が難しい原因となっています。

またAV業界でなにかしら問題が起きたときには「モザイクが濃く、範囲が広く」なるケースも多いですし、以前はOKだった演出や表現がNGになるケースも多くあります。

たとえば野外露出作品に関しては、誰にも見られないような場所でないとOKが出なかったり、車内でプレイする場合は車外の風景が映らないように窓にボカシがかけられたり。

性器の内部を撮影する場合はモザイク不要だったものが、モザイクをかけなければならなくなったのも、その一例でしょう。

また以前は「女子高生」はNGで「女子校生」はOKでしたが、現在では「女子高生」「女子校生」さらには「JK」など、一律でNGとなっています。

規制が厳しくなれば、当然それに合わせてAVの内容も変わっていくものですから、審査団体の存在はAV業界にとって非常に大きなものと言えるわけですね。

まとめ

AVの審査団体は、あまりその存在を知られているものではありませんが、AV業界にとっては非常に重要な存在と言えます。

なにしろ、審査を通過しなければAVの販売自体ができなくなってしまうわけですから、AVメーカーだけでなく実はAVの出演者にとっても大きな問題であるわけです。

万が一審査を通過せずにAVが発売されなくなってしまった場合でも、出演者には出演料は問題なく支払われますが、出演者としては「なら良いや」とはならないでしょう。

自分が頑張って演技したAVが発売できないのは、出演者としては非常にツラく、寂しいものです。

現在ではAVの撮影前に、出演者にも内容についての説明がされますので、もし「これは内容的に問題がありそう」と感じたら、早めにプロダクションのスタッフを通してメーカー側に確認しておくのも大切になる、と言えそうですね。

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